2019年2月24日日曜日

生き方を考えさせられた「お金と心」(岡本和久著)

青井ノボルです。

インデックス投資を始めて、もう少しで1年が経ちます。
ネットや書籍を通じて、これまで色々学んできました。

投資に限らず、興味を持った書籍は読むようにしています。
ネットと違い、じっくりと内容に向き合えるのが書籍です。

この本は、つみフェス2018で講演された岡本和久さんの著書。
投資への考え方はもちろん、人生について考えさせられます。

この記事では、岡本和久さんの著書「お金と心」を読んだ感想を書いていきます。

人生の目的はしあわせ持ち

岡本和久さんとの出会いは、つみたてNISAフェスティバル2018の講演。
はじめてお話をお聞きしたのですが、その考え方に感銘を受けました。

資産形成は大事だけど、お金の大小で人生の成功が決まるのだろうか。
そんな疑問を抱きつつ、インデックス投資を始めた直後の時期でした。

人生の目的はしあわせ持ちになること。幸福感を感じて生きることです。
老後は資産形成の結果を受け入れ、幸福感を最大化しながら生きていく。

ワタシはこの考え方に元々近かったのか、強く共感したのでした。

資産形成としての投資

本書は一般的な投資本よりも、一歩引いた大局的な話が多め。

人生の目的は何で、どうすれば幸せになれるか。
お金とはどういう存在であり、なぜ必要なのか。

普段考えないようなことも、しっかり触れています。
人生の大先輩が書かれた内容で、考えさせられます。

資産形成としての投資は大事ですが、所詮は人生の一部分。
人生や生き方を見つめ直すことも大事な要素だと思います。

人生を通じて実践する資産形成において、どんな投資が向いているか。
何故そういった投資を選択するのが良いのか、一本筋の通った内容も。

本書では、全世界株式のインデックスファンドに長期分散積立投資することを推奨。
もちろん、NISAやiDeCoなどの非課税口座を活用することの重要性も説いています。

具体的には75文字の投資戦略として、シンプルに表現されています。

全世界の株式インデックス・ファンドをできるだけ若いうちから、毎月、定期的に一定額を積立投資する。そして、それをリタイアするまで絶対にやめないで続ける。
(引用元:お金と心 P74)

いまインデックス投資を実践している人はもちろんのこと。
これから資産形成を始めるという人にも薦めたい1冊です。

意識を拡大することの重要性

本書のもう一つの特徴は、瞑想による意識拡大の重要性を説いている点。
岡本和久さんは超越瞑想という手法を長年に渡り実践しているそうです。

超越瞑想は心を扱うテクニックの一つで、宗教とは無関係とのこと。
技術習得のために専門家から学ぶようで、結構な費用がかかります。

瞑想には興味が持てませんでしたが、意識の拡大は大事ですね。

「いま・自分」という小さな箱から飛び出して。
「未来・世の中」といった広い視座を持つこと。

時間軸と空間軸、それぞれの意識を拡大していくこと。
外部の刺激から強くなって、ストレスを感じなくなる。

これは投資においても、非常に重要な概念だと思います。
もちろん、長い人生を幸せに生きるためにも大切な要素です。

時間軸を伸ばす、空間軸を広げることは人生でとても重要です、時間軸を伸ばすというのはそのまま長期的な視野で生きるということです。空間軸を広げるということは、世の中のためになることを考え行うということです。
(引用元:お金と心 P143)

おそらく、意識の拡大は超越瞑想以外でも実現可能だと思います。

投資によって、相場変動の荒波に揉まれることも一つの方法です。
ワタシが長年続けている登山も、自然と対峙するので良いのかも。

相場変動や大自然といった、個人では太刀打ちできない大きな存在。
大きな存在を感じて、認めて、受け入れることが肝要だと思います。

幸せの積立投資を続けたい

本書の最終章は「遊びの時代~「しあわせ持ち」へのロードマップ」。
つまり、定年を迎えるなどしてリタイアメントしたあとの人生です。

証券会社や年金運用の最前線で活躍されたのち、現在70歳代の著者。
人生を通じての幸せなお金との付き合い方を説く活動をしています。

遊びの時代を謳歌している岡本和久さんの言葉は、重みがあります。
30歳代のワタシとは時代背景が異なりますが、考え方が素敵です。

特に、信念として紹介された人間万事塞翁が馬の話が印象的でした。

過去は変えられないが未来は変えられるというようなことをいいますが、未来だってどうなるかは分かりません。ただ、一つ言えることは、この瞬間、誠心誠意、一生懸命に今努めた行動は、必ず良い結果をもたらしてくれるだろうという信念を持つことが大切だということです。例えその結果が死であったとしてもです。
まさに長期投資と同じです。短期的には大幅に値下がりしたり、高騰したりします。しかし、それを繰り返すうちに価値はゆるやかに増加しているのです。なぜなら世界経済が成長しているからです。そして、世界中の企業が生み出す付加価値が投資収益の源泉だからです。
(引用元:お金と心 P231)

こうした考え方に至るまでには、様々な経験が必要かもしれません。
ワタシは、とても素敵な考え方であり投資方針であると感じました。

「この瞬間、誠心誠意、一生懸命に今努めた行動」を取り続けて。
この言葉が心の底から湧き上がる、そんな大人になりたいですね。

もうひとつ、素敵な考えだと感じた文章がありました。

世の中、こうなるだろう、だから私はこういう行動を取っておこうなどと考えてもその通りになるかどうかなど分からないものです。一生懸命に「いま」するべきことをしていると天がよい結果を与えてくださる、そう思っています。
そうすれば毎日、よい結果がいただけるようになります。毎日が幸せになります。そして「しあわせ袋」がどんどん膨らみます。まさに幸せの積立投資です。そして幸福感も複利で増えていきます。そして、死ぬときがもっとも幸せ、そんな人生を送りたいものです。
(引用元:お金と心 P231)

まさにその通りだと思います。

いまできることに一生懸命になること、にフォーカスする。
それが幸せの積立投資であり、幸福感が徐々に増えていく。

相場も人生も、将来の不確実性(リスク)は絶対にあります。

リスクを上手く回避しようとするか、どっしり受け止めるか。
不確実性を嘆き続けるか、懸命に行動するか、その違いです。

ワタシはリスクを受け入れ、いまを懸命に生きたいと感じます。

生き方を考えさせられました

金融の最前線で活躍された岡本和久さんが、長い人生で辿り着いた境地。
幸せな生き方を軸として、お金との付き合い方が凝縮された一冊でした。

人生100年とも言われるいま、人生は意外と長い気がします。
一方で、意外とあっという間に過ぎ去るのかもしれません。

たった一度きりの人生、本当に大切にしたい想いは何なのか。
どんな人生を送りたくて、そのためにお金とどう付き合うか。

本書に書かれている内容は、考えを深める契機となるでしょう。
まさに、今後の人生で参考にしたい金言に溢れた書籍でした。

これからも大切に読み返したい、そんな書籍だと感じています。
岡本和久さんの考え方、ワタシにはとても合っているようです。

NightWalkerさん然り、人生の大先輩から学ぶべきことは多いです。
様々な考え方に触れながら、彩り豊かな人生を送りたいと思います。

そのための一要素として、インデックス投資をしっかり継続します。

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青井ノボルです。 大変お久しぶりとなりましたが、元気に生きています。 約1年間、ブログの更新を止めていた期間はというと。 特段の理由は無いのですが、投資から離れていました。 家族との時間を過ごし、サラリーマンとして仕事して。 趣味で息抜きしつつ、家事をこなすという平穏な日々。 子...

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