2019年1月22日火曜日

個人投資家には長期投資こそが王道だと思う

青井ノボルです。

個人投資家には、自由に投資ができる気楽さがあります。
長期投資は、個人投資家にとって数少ない武器の一つです。

株式や債券は、長期的なリターンが期待できる資産と言われます。
短期的な相場の変動を均すと、概ねプラスリターンが期待できる。

この前提であれば、長期投資でプラスリターンの確度が高まります。
時間軸を長く持てば、平均回帰性によりプラスに落ち着くだろう。

バイ&ホールドの長期投資は、有効な選択肢のひとつとなります。

この記事では、個人投資家には長期投資こそが王道だと思うことについて書いていきます。

「安く買って高く売る」は難しい

リスク資産が面白いのは、価格変動が起こることです。
機関投資家を中心に、株式や債券は売買されています。

プロたちが将来予測をしながら、思惑が交差して売買が成立する。
売買結果の積み重ねが、市場平均である指数を形成していきます。

株式会社の事業価値、債券の金利と返済余力等の本質的価値だけでなく。
値上がりしそう・値下がりしそうといった投機的な側面で価格が決まる。

どちらかだけというよりは、どちらの要素もあるのだと思います。
プロたちによる「読み」が入り乱れる世界なのだと捉えています。

こうした相場の中で、投資の基本とも言われる「安く売って高く売る」。
個人投資家が、プロの機関投資家を出し抜いて勝つことができるのか。

少なくともワタシは、極めて困難なことであると考えています。

個人投資家の大半は投資素人

ワタシは、30代で5人家族のサラリーマン。
投資というのは、人生のオマケ的存在です。

投資は仕事でも趣味でもない、そんな存在。
投資よりも家族と過ごす時間のほうが大事。

恥ずかしながら、絵に描いたような投資素人です。
残念なことに、相場を読む特殊能力もありません。

投資信託については、普通の人より少しだけ詳しいかも。
ただ運用の実務も知りませんし、単なる個人投資家です。

投資素人が投資をするときに、虚勢を張らない。
等身大の自分で臨むことも大事かもしれません。

多くの個人投資家は、投資素人の域を出ないでしょう。
一部の天才的な人を除いて、投資素人だと思われます。

だとすれば、タイミング投資の成功率は絶望的に低い
個人投資家は同じ土俵で戦うべきではないと考えます。

長期投資は個人投資家の特権

企業は持続可能性を高めることが、永遠の課題となります。
事業継続を前提としているので、宿命とも言えるでしょう。

更に、利害関係者からは短期的な収益向上も求められます。
自己資本を補強すべく、収益を上げ続けることが大事です。

投資を事業として行う場合、短期的な成果を求められる。
これは、企業の仕組み上やむを得ないことだと思います。

そのため、プロの機関投資家は長期投資を選択しにくい。
長期投資は、個人投資家の特権と言えるかもしれません。

相場のうねりは絶対に存在しますが、平均回帰性もあります。
極端に下がったら反発しやすいですし、その逆も然りです。

期待リターンがプラスと考えるリスク資産をバイ&ホールド。
長期的には、プラスリターンの平均値にきっと落ち着くはず。

このように考えることができる、個人投資家は恵まれています。

過去データで長期投資の効果を見てみる

将来の期待リターンが、実際にどうなるかは誰にも分かりません。
確かなリターンがあるとしたら、それは過去のデータになります。

過去データを参考に、将来を完璧に予測することは絶対に不可能
ただ、過去データから学ぶ姿勢も必要なのではないかと考えます。

ここで参考に紹介するのは、イボットソン・アソシエイツ・ジャパン㈱の資料。
SBI証券×三菱UFJ国際投信のブロガーミーティング資料から、一部抜粋です。

4資産均等で1年間保有

国内株式・国内債券・外国株式・外国債券へ4均等に投資、1年間保有した場合の運用成果です。
1970年1月~12月の1年間をはじめ、2017年まで計48回の1年間保有の過去データです。

(※当ブログはイボットソン社から個別に画像の使用許諾を得ています)

4資産に分散投資をしたとしても、1年間の運用だと元本割れが14/48回
期待リターンがプラスでも、元本割れとなるケースが少なくありません。

4資産均等で5年間保有

4資産均等型のポートフォリオで、5年間保有した場合の運用成果です。
1970年1月~1974年12月の5年間をはじめ、2017年まで計44回の5年間保有の過去データです。



(※当ブログはイボットソン社から個別に画像の使用許諾を得ています)

元本を割った回数を見ると、4/44回となっています。
1年保有の場合と比べ、元本割れの割合が減っています。

リスク資産の保有期間が長くなると、元本割れの可能性は低下する。
少なくとも過去のデータからは、そのような傾向が読み取れますね。

4資産均等で10年間保有

4資産均等型のポートフォリオで、10年間保有の運用成果です。
1970年1月~1979年12月の10年間をはじめ、2017年まで計39回の10年間保有の過去データです。

(※当ブログはイボットソン社から個別に画像の使用許諾を得ています)

10年間保有の場合、元本を割った回数は0/39回となりました。
この条件下では、一度も元本を割ることはありませんでした。

もちろん、10年間の長期投資なら絶対安全という意味ではなく。
時間軸が長いと、平均回帰性でプラスになる可能性が高いだけ。

過去データの一部であり、将来を確約するものではありません。
ただ過去データの傾向として、プラスリターンの確度は高まる

リスク資産の期待リターンがプラスであると信じることができれば。
相場変動に依らず持ち続けて、プラスリターンを得る可能性が高い。

相場変動を読み切る能力がない、一般的な個人投資家であれば。
分散投資と長期投資の組み合わせこそ、王道なのだと思います。

長期投資は孤独な戦い

バイ&ホールドの長期投資であれば、他の投資家と競う要素は皆無。
自分自身が信じた道を、とにかく突き進むことが重要だと思います。

投資を継続できるのか、自分自身との戦いに勝てるかどうかです。
内なる自分と向き合い、投資を止める誘惑との勝負だと思います。

長く孤独な戦いが続くワケですが、頼りになる存在もあります。
それは、長期投資を志す似たような境遇の個人投資家たちです。

インデックス投資であれ、個別株投資であれ、大枠は一緒です。
また世界分散投資派もいれば、米国株投資派もいるでしょう。

長期投資を志す個人投資家であれば、やるべきことは継続です。
同じ目的に向かって、ともに歩んでいけるような気がします。

最終的には自分自身との戦いですが、まわりに仲間がいる。
そう考えることができれば、継続可能性も高まるでしょう。

個人投資家であれば、長期投資を仲間とともに継続する。
そんな長期投資こそが、王道に相応しいのだと思います。

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