2018年9月25日火曜日

日本人はリスクを取ることに臆病なのかもしれない

青井ノボルです。

現代の日本人は、貯蓄は美徳という文化の中で育ってきました。

太平洋戦争の戦費を集めるために行われた「貯蓄報国運動」。
敗戦後、復興資金を集めるために行われた「救国貯蓄運動」。

こうした政治的な取り組みにより、「貯蓄は美徳」が浸透。
いまでも、日本人の心の中に根強く残っているようです。

この記事では、日本人はリスクを取ることに臆病であること、そして臆病者の投資法について書いていきます。

無リスク資産への貯蓄は元本保証

貯蓄というのは、一般的に銀行口座へ預金することを指します。
普通預金や定期預金であれば、当然ながら元本は減りません。

元本が減らないという安心感がある一方、金利は極めて低水準。
現時点で、メガバンクの普通預金金利はわずか0.001%です。

超低金利政策のもと、金利が急上昇する将来は描きにくい。
それでも株式投資はギャンブルだと思うから手が出せない。

これは、元本保証の無リスク資産に慣れ切った結果かもしれません。

バブル景気の反動で大損失

昭和の終わりから平成の初頭にかけて、日本中が盛り上がったバブル景気。
不動産や株式の資産価値が上昇を続けていた、夢の様な時代がありました。

この頃には、貯蓄一辺倒だった日本人でも投資をする人は多かったようです。
しかし、その後のバブル崩壊で相場から退場した人が大半だと想像します。

資産を大きく目減りさせるくらいなら、貯蓄の方が良い。
投資から貯蓄へのゆり戻しも、あったかもしれません。

あるいは、貯蓄しても金利が低くて無駄という考え方のもと。
目先の消費へと走り、貯蓄ゼロの人が増えたのかもしれません。

日本人は、バブル景気の経験を上手く活かせていないような気もします。

リスクは恐ろしいという先入観

日本人は貯蓄は美徳という文化で育ち、先人はバブル崩壊で投資失敗を経験。
外部環境を考えてみると、リスクを取ることに億劫となるのも頷けます。

預金など無リスク資産こそが正義であり、リスク資産はちょっと怖い。
リスクは恐ろしい存在であるという先入観、きっとあると思います。

自分以外の外部環境は変えられませんし、過去に戻ることも不可能です。

日本人であるワタシには、少なからずリスクを取ることに臆病な部分があるでしょう。
リスクは恐ろしいという先入観があるかも、という自己認識が大事なのだと思います。

自分の現状を正しく認識して、理想となる姿をリアルに描き、ギャップを埋める。
外部環境や過去は変えられませんが、自分の現状把握は未来へと繋がるはずです。

臆病者のための投資

普通の日本人であれば、リスクを取ることに臆病であることが大半だと思います。
とはいえ、無リスク資産だけでは極めて低い期待リターンとならざるを得ません。

リスクを抑えながら、それなりのリターンを得ようとする全世界に広く分散したインデックス投資
普通の日本人が資産形成を考えたとき、最適解となる可能性が高いという結論に達するのも頷けます。

テレビドラマ放映中の投資マンガ「インベスターZ」では、臆病者の投資法について以下の通り表現しています。

1に分散、2に長期、3に低コスト。
この3つを兼ね備えた投資法だ。
(引用元:インベスターZ©三田紀房/コルク)

要約すると、全世界に広く分散した資産への長期投資を低コストで続ける。
まさに、全世界に広く分散した長期積立によるインデックス投資ですよね。

臆病者の投資法については、以下の記事も参考になると思います。

インベスターZ 投資部の新部長がすすめる!「臆病者の投資法」 | 東証マネ部!

分散・長期・低コストの3つの要素をしっかり守りながら。
石橋を叩いて渡るのが、臆病者の投資法だと言っています。

自分の投資法を謙虚に考えたい

日本人はリスクを取ることに臆病である、というのはワタシの想定です。
本当にそうなのかもしれないし、そうでないかもしれません。

一方で、自分の事を正当に評価することは非常に難しいことだと思います。
ジョハリの窓のように、自分ではなかなか気付けない自己特性もあるでしょう。

また、不確実性の高い将来に対してはリスク回避の視点で考えたいところです。
自分が思っている以上に、人間は外部環境変化で感情を揺さぶられてしまうもの。

どんな投資法を選ぶかは自分次第ですが、まずは自分と謙虚に向き合うことです。
自信過剰にならず謙虚に自分を見つめ直すことが、リスク回避に繋がるでしょう。

もしも投資素人であるならば、臆病者の投資法には学ぶべきところがある。
少なくともワタシは投資素人を自覚しているので、大いに参考となりました。

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